バイクに乗っていて、一番嫌なことといえば事故や転倒だと思います。
たとえバイクが大きな損傷を負ったとしても、ライダーの体が無事ならよかったと考えるべきだと思いますが、とはいえやっぱりバイクが壊れてしまうのは嫌なものです。
僕もバイクを購入した時は、立ちゴケとかUターンゴケとかの軽い転倒はやらかすだろうなと思っていましたが、バイクに大きなダメージが及ぶような転倒をするとは正直思っていなかったです。

ある日、僕はぶらっとツーリングに行こうと思っていつも通りに準備をし、自宅を出ました。
行先として考えていたのは三重県の尾鷲方面、たくさんの緑ときれいな川を目当てに向かいました。
大阪から峠を越えて奈良県に入り、吉野まで南下した後は国道169号線で進んでいくといういつものルートです。
走り慣れた169号線だからこその油断もあったのかもしれません。
今思えば、この時期は何かよくなかったというか、約2か月前にもコケてるし自重すべき時だったといえます。

吉野川を渡り、大滝ダムを過ぎて大台ケ原の手前のループ橋区間を越え、新伯母峰トンネルを通り抜けて上北山村に入りました。
上北山村に入ってからしばらく走ったところで路上に落ちていた石を踏んでしまい、なんか嫌な感じがしましたが、今になって思えばこれがその後に起こる事態の予兆だったのかもしれません。
ですがとにかく先に進もうと思っていた僕はツーリングを続行、上北山中学校の手前のトンネルに入ったところでセンターラインのところに設置してあったキャッツアイを踏み、バランスを崩したのでブレーキを使って減速し体勢を立て直そうとしましたが、修正しきれず自分の車線側の縁石にフロントタイヤを接触、そのまま転倒しバイクは僕の目の前で縁石にこすり付けられながら滑っていきました。
事故の瞬間は、事故に遭った本人にはスローモーションで見えるそうなのですが、本当にスローモーションのようにバイクが流れていくのが見え、心の中で「あっ、ダメだ…」と思いました。
しばらく滑ってようやく止まったバイクのエンジンを停止させ、引き起こしてトンネルの外まで退避しました。

バイクの損傷個所を確認すると、フォークの左アウターチューブ、フレーム、ステップホルダー、テールカウルなどあちこちに擦り傷があるのと、ラジエータに凹みができていました。
シフトペダルが内側にめり込んでギア操作ができなくなっていたので、ロードサービスをお願いすることにしましたが、朝早い時間だったのと山奥での出来事だったので到着まで時間がかかりますとのことでした。
ロードサービスの方が来てくれるまで、1時間ちょっとかかりましたが、この待っている時間は本当に長く感じました。
結構なコケかただったのに不思議と体の方は多少の擦り傷ぐらいでしたが、それ以上に自分の情けなさが嫌に思いました。
それからロードサービスで近くのバイク屋さんに運んでもらい、シフトペダルを直してもらって自走できるようにしてもらい、自宅まで帰りました。

その翌日、購入したバイク屋さんにバイクを持ち込み、修理する場合は15万ぐらいになるということを言われましたが、手放すことにしました。
修理するお金が惜しかったわけでも、転んだバイクだから愛着がなくなったわけでもなかったのですが、その時はこのまま乗っていたら今度こそ自分が大けがをしてしまうんじゃないかという気がして、一度バイクから離れて冷静になろうと思いました。
バイクに乗ることの楽しさを教えてくれて、一緒にいろんなところに出掛けた、自分の初めてのバイクをこんな形で手放すのは悲しかったですが、全ては自分の責任でこうなったわけなので納得するしかありません。

擦り傷だらけで痛々しい姿です。

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このバイクとは、24000kmほど一緒に走りました。

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最後にバイク屋さんに行くまでの約10kmの道のりが、このバイクと僕が一緒に走った最後の走行でした。

その後の僕は、会社から転勤を命ぜられて地元の大阪を離れることになったり、と思ってたら2年ほどで大阪に帰れることになりまた引っ越しをしたりでなんだかよく分からないうちにバイクに乗らなくなって約4年の歳月が過ぎました。
その間、バイクに乗りたいなと思うことはあっても、なかなかそうはなりませんでした。
冷静に考えれば、事故、転倒は不可抗力の場合もありますが、やっぱり自分に原因があることが多いように思います。
僕の場合は、技術未熟と判断力のなさが原因です。
これは、地道に経験を積むことによってしか乗り越えられないと思います。
幸いにして、またバイクに乗る機会を得ることができましたが、そのことは常に念頭に置かなければならないことです。

次は、こうならないように!
自分への戒めとして…